『膝、復活: 立つ、座る、歩く、人生の晩年は、膝で決まる』巽 一郎・片寄斗史子 著(小学館)
膝、復活: 立つ、座る、歩く、人生の晩年は、膝で決まる (片寄斗史子聞き書きシリーズ―100歳までいきいき生きる国民医のアドバイス)
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巽 一郎
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高木ブーさん 変形性膝関節症で、三度も人工関節置換術を受ける
高木ブーさんは、肥満とO脚の影響で、長年、膝に負担がかかっていた。
整形外科で、変形性膝関節症と診断される。
→ 変形性膝関節症の原因
はじめは、週に一度、膝の関節に、ヒアルロン酸の注射を打つ治療で対応。
1か月間の舞台公演がきっかけで、急激に悪化。
2009年4月、とくに痛みの強い右膝の人工関節置換術を受ける。
→ 人工関節置換術
手術後も、炎症と痛みが、つづく。
再診の結果、炎症と痛みの原因は、細菌感染と判明する。
2009年6月、右膝を再手術。
人工関節を外し、細菌感染を起こしている病巣を取り除き、そこにセメント剤のようなものを埋め込んで縫合。
その後約1か月半、患部の炎症が治まって、皮膚が回復するのを待ち、改めて右膝に人工関節を入れる手術を行いました。
こうして右膝はよくなり、ほっとしましたよ。約3か月間の長期入院を終え、ようやく退院することができました。( 『NHK きょうの健康 2011年 11月号』p46 )
ところが、退院後の定期検査の結果、左脚のO脚(変形性膝関節症も進行中)の影響で、手術をした右膝が弯曲してきていることが判明する。
左脚を放置していると、右膝がまた悪化するおそれが出てきた。
2011年3月、左膝の人工関節置換術を受ける。
サプリメント
・ヒアルロン酸
・ヌルヌルの液体。
・関節をスムーズに動かす潤滑油の役割を果たしている。
・20歳を過ぎると、減少する。
・残念ながら、経口摂取した場合の効き目には、疑問符が付く。
ヒアルロン酸、コラーゲン、コンドロイチン硫酸は、
口から摂取しても、ヒアルロン酸、コラーゲン、コンドロイチン硫酸として吸収されることはほとんどないのです。(中略)
この事実は整形外科の医師の間でもよく知られたことで、世界的にみても整形外科の論文の中で、□から入った成分が関節に届くということを証明したものは、少なくともここ数年ではないそうです。こんなことを書いたら、ビッグビジネスがつぶれて恨まれるかもしれませんが、どうぞお許しくださいませ。
ただ、医学的観点から申し上げると、このような成分も、関節の中に注射などで直接注入すれば、まるで潤滑油を横から注ぐようなものですから、とてもよく効きます。( 『テキメン!腰痛持ちの医者が考えた治療法 85%の肩こり・腰痛は自分で治せます』 p30~p31)
膝関節装具(ブレース)
O脚を矯正する。
膝関節の横ぶれを防ぎ、膝の内側への負担を軽減する。
膝に装着
足底板療法
足底板(外側楔状足底板)
O脚矯正用。
外側が5㎜~10㎜ほど高い。
膝関節の内測の関節軟骨が加齢による摩耗などでつぶれ、大腿骨と脛骨の隙間がなくなってしまうため、O脚になる。
外側に楔状のインソールを入れることで、脛骨を直立に近づける。
脛骨を直立化させて膝の内側に集中する荷重応力を外側へ移動させる
膝関節の内側への負担を軽減する装具。
・足に着けるサポータータイプ
・足の底につけるインソール(靴の中敷き)タイプ
骨切り術
・O脚を矯正する手術
・脛骨を削るのではなく、脛骨の内側に、くさび状に切りこみを入れる。
・その部分に、人工骨や当人の骨盤などから採取した骨を入れて、膝関節の変形を矯正する。
・矯正した骨が完全にくっつくまで、チタン製のプレートとスクリューで脛骨を固定する
関節内郭清術
・全身麻酔または腰椎麻酔で行う。
・膝蓋骨の周囲に、約5㎜ほどの孔を数か所開ける
・関節内に、内視鏡(関節鏡)や手術器具を挿入する。
・関節内をモニターで見ながら、不安定な半月板の断裂部分や、剥がれた関節軟骨のかけらを、手術器具で取り除く。
・手術に要する時間は、30分~1時間程度。
ヒアルロン酸
ヒアルロン酸は、膝の関節液などに含まれる成分の一種。
ヒアルロン酸には、以下の働きがある。
・関節軟骨を保護する
・関節軟骨に栄養を与える
・関節の動きを滑らかにする
→ サプリメント
関節軟骨
膝関節は、大腿骨と脛骨(すねの骨)から成る。
この2つの骨の先端にある、厚さ数㎜ほどの組織が、関節軟骨。
弾力性があり、衝撃を吸収するクッションの役割を果たしている。